2022年01月21日
「トイオの大喜利」× スタープログラミングスクール特別企画~toio作品コンテスト2022~
スタープログラミングスクール流の『アイディアの出し方』をご紹介します!
※現在開催中のコンテストに関する詳細(開催概要・応募方法・作品例など)はコチラの記事をご覧ください!
アイディアとは「工夫」「思いつき」「考え」のことです。
「何か良いアイディアはないか?」と言って、みんなで考えを話しあったりしますよね。
ここでご紹介する方法は、スタープログラミングスクールの先生が今回のコンテストの参加者向けに「どのようにアイディアを出すか」についてご提供してくれたアイデア技法です。
ぜひアイディア作り、作品作りの参考にしてみてください!
アイディアを出そう
はじめに何をするか決めないと始まりません。何か手がかりがいりますね。そんなときに、どこから考えるか? 今回は2つの「てがかり」をお伝えします。
1つめは「テーマ」。2つめは「しくみ」です。
- テーマ:「お題」のことで、何とかしたいとおもっていることや、問題、課題などいろいろあります。
- しくみ:「できること」や「使えるもの」。今できることや、使えるものから何が出来るかを考えていきます。
今回のコンテストの「テーマ」と「しくみ」をみてみましょう。テーマは「社会や生活に役立つモノ」、しくみは「toioを使ってできること」になります。
ではここからは、「テーマ」と「しくみ」それぞれの切り口で考えてみましょう。
「テーマ」から考える
あまりにテーマが大きいと、どこから考えていいかわからなくなります。そんなときは、テーマやお題を「あるルール」を使って「図」にしてみるとスッキリ整理できます。
それでは、今回のお題「社会や生活に役立つモノ」を、そのルールを使って整理してみましょう。
その1
まずは「社会」と「生活」を考えてみます。
- 「社会」:世の中のこと。世界なのでスケールが大きいテーマといえます。
- 「生活」:身近なもの。世界と比べると身近でスケールは小さいといえます。
社会を「大きい」、生活を「小さい」ととらえてみましょう。
その2
次は「役立つモノ」。
これは、「とても役立つ」、「すこし役立つ」のように、どれぐらい役立つのかで考えられます。ちょっと役立つモノでも、立派なアイディアです。
ここでは、「大きい」と「小さい」と同じで、「どれぐらいか」をくらべられるようにしています。
~アイディアを出すためのコツ~
- 「どんなアイディアでもOK!」という意識で取り組んでいきましょう。
- はじめから「とても役立つ」じゃないとダメと決めてしまうと、そのルールに縛られて、自由に考えることができません。
その3
ここからは何も書いてない紙に書くように考えていきます。
横の線を引いて、左に「社会」、右に「生活」と書きます。たての線を引いたら、上に「とても役立つ」、下に「すこし役立つ」と書きましょう。
これで、どれについて考えるかを「4つ」にまとめられました。
- 社会で、とても役立つこと
- 社会で、すこし役立つこと
- 生活で、とても役立つこと
- 生活で、すこし役立つこと
以下の例を参考にしながら、4つのそれぞれについて何とかしたいことや役に立ちたいことを自分なりに考えてみましょう。
●社会で、とても役立つこと
いわゆる「社会問題」があげられます。環境やエネルギー。こどもが少なく、老人が多い「少子高齢化」などもニュースで聞いたことありますよね。toioで解決できるとすごいですね。
●社会で、すこし役立つこと
これには、いろいろな考え方があります。「すこし」を「人の数」として考えると身の回りの人たちに役立ちます。例えば、友だち関係や、学校・会社での問題と考えてみてもいいでしょう。
●生活で、とても役立つこと:
みんなの生活にとても役立つこと。ここでは「暮らしやすくなる」と書いてみました。みんなが知っていることなら、テレビや洗濯機や冷蔵庫・電子レンジなど、暮らしやすくする発明がこれになるでしょう。
●生活で、すこし役立つこと:
ちょっと便利になるもの、またはクスッと笑ってしまうような楽しいものですね。
これらの中から、自分が考えやすいものを選んで、どんなことができそうか考えてみましょう。
まとめ
ここまでの話のポイントをまとめてみます。
「たて」と「横」 図にしてみると スッキリ整理 (俳句風)
以下のポイントを参考にしてみてくださいね。
- テーマが絞りきれないときは鍵となる言葉「キーワード」を見つけましょう。
- それを「大きい・小さい」「とても・少し」「あり・なし」などでくらべられるものを2つ使って、スッキリ整理していけば、テーマをいくつかに分けられます。
- その中から、自分が考えやすそうなテーマを選んで、何ができそうか考えてみましょう。
次は、「しくみ」から考えてみましょう。
「しくみ」から考える
「しくみ」から考えるために、どう使うか考えるための技=「言葉遊び」をしてみましょう。
その1
まずはできることを整理していきましょう。toioを使ってできること、ブロックやリモコンを使って動かすしくみがありますね。
まずは使えるしくみを書き出していきましょう。ポイントは「動きを表す言葉」にすることです。進む・回る・運ぶ・触れる・(ボタンを)押す・かたむけるなどがありますね。
その2
ここで何をしたいか決まればいいのですが、なかなか思いつかないものです。さきほど書き出した「動きを表す言葉」を使ってアイディアをつくりだしていきましょう。
ポイントは、ほかの言葉と組み合わせてみること。そしてもうひとつ大事なことは、「思いつくまま」言葉を出していくことです。どのようにするか、やってみましょう。
はじめは「何を」と組み合わせていきましょう。物の名前を表す言葉を考えていきます。
ここでは、考えやすそうな「運ぶ」と「物の名前」を組み合わせてみました。このように、言葉を組み合わせてつくってみましょう。
toioのキューブがどんな動きをするか、頭に浮かんできましたか?
「何を」を決めるときは、お金よりも100円玉。お菓子よりもキャンディーなど、より詳しいものにすると、どう使うかのイメージを思いつきやすくなります。
「お母さん」はtoioで運べないだろうと思うかもしれませんが、「お母さんをイメージした人形をのせる」という別のアイディアにつながるかもしれません。いつもは考えつかない言葉を組み合わせて文章をつくることで、自分のアタマにシゲキを与えてみましょう。
いつもとはちがう「アイディア」が生まれてくるきっかけになるはずです。
その3
次は「どのように」を考えてみましょう。ここでは「様子を表す言葉」を考えていきます。
「運ぶ」と組み合わせる「様子を表す言葉」を4つほど書いてみました。組み合わせた文章から、何ができそうか考えてみます。
はじめに考えた「何を」と組み合わせてみると、「言われたところに」「お母さん」を運ぶサービスができました。
このように、言葉遊びをしながら、これまでは思いつかなかったアイディアをつくりだしていきます。
その4
組み合わせてみる言葉には、「何を」「どのように」のほかに、「いつ」や「どこで」もあります。ぜひこれらも組み合わせて考えてみましょう。
まとめ
ここまでの話のポイントをまとめてみます。
「できること 組み合わせたら 別のこと」(俳句風)
この方法で大事なのは「思いつくまま」考えることです。知っているものだらけでも、組み合わせが変わるだけで、今まで思いつかなかったものになります。
この言葉遊びを、自由に考えるきっかけにしてみてくださいね。
まとめ
「テーマ」と「しくみ」、それぞれでアイディアの出し方を紹介してきました。
おしまいに、アイディアを考えるときに大事なことをお伝えします。
『まず、やってみる』です。
実は、大人になっても「正解」のアイディアを出すことは難しいのです。みんな、いろいろ出したアイディアの中から、そのときに合うと考えたものを選んでいます。世の中には「ただひとつの正解」はありません。
そして、アイディアは、成功したときに「正解」になります。ああでもない、こうでもない、これは違うといろいろ考えては捨てていく。その灰の中から、真の答えが立ち上がってくるのです。
そう考えると、何かカッコよくないですか?(^-^)
『まず、やってみる』
みんなで楽しんで、アイディアを出していきましょう!