2019年10月04日
toio™でプログラミングの基本が身に付くワークショップをやってみた ~③気づき編~
こんにちは。イベント担当のYMです。
全3回でお送りする「toioでプログラミングの基本が身に付くワークショップをやってみた」もいよいよ今回で最終回です!!
※前回の記事はこちら
①レポート編
https://toio.io/blog/detail/20190830-1.html
②参加者様の声編
https://toio.io/blog/detail/20190917-1.html
第3回では、運営メンバーの目線でイベントを振り返って得た3つの『気づき』をご紹介します。ご自宅や教室で、ご家族やお友達と一緒に「toio」でワークショップをやってみよう!と思っている方にとって、少しでもお役に立ちましたら幸いです。
それでは「気づき編」スタートです!
気づき①:みんなの足並みをそろえるために、グループ分けを工夫しよう
まずは、運営面での気づきです。お子さんの理解度は年齢やプログラミング経験によって差がでるため、グループ分けを工夫してお子さんの足並みをそろえるようにしましょう。
募集の前提:このイベントでは、「講師役のファシリテーター1名と、子どもたちのサポートスタッフを各グループに1名」の布陣で運営を行いました。参加者については、「小学生(1年生~6年生)とその保護者」を対象に募集させていただきました。
グループ分け:2~3人のお子さんを1グループ(グループごとにtoioを1台使用)とする形をとりました。その際、なるべく学年が近いお子さん同士が組めるようにグループ分けしましたが、学年ごとの参加人数は一定ではなく、同じグループに低学年と高学年が一緒になる場合もありました。
また、プログラミング経験のある子とない子が一緒になっている場合もありました。
このような場合、
・同じグループの中で進度や理解度に差がでていた
・高学年の子どもが低学年の子どもに気を遣って積極的に参加しづらそう
という状況が見られました。
今回は、
・各グループのサポートスタッフが子どもの理解度やプログラミング経験に応じて進度や説明の仕方を調整する
など、臨機応変に対応してみました。
参加者の満足度と運営のし易さを両立するためには、グループの分け方を工夫するのがよさそうです。
グルーピングの仕方:例
・低学年(小学1・2年)、中学年(小学3・4年)、高学年(小学5・6年)でのグルーピング
・プログラミング経験あり、無しでのグルーピング
気づき②:みんなが体験出来るよう、全員に命令カードを配布しよう
次は進行面での気づきです。子どもたちが自分で答えを見つけられるように、1人1人に命令カードを配って考えてもらいましょう。
進行の前提:「プログラミングとは?」の基本的な解説の後、2人または3人のグループごとに冒険絵本の中のいくつかの問題(パズル)に挑戦しました。ここは、各自が思い思いに試行錯誤しながら命令カードを並べるーーーまさに「しんけんに」あそびながらプログラミングの基本(順次・反復・分岐)を体験する時間です。
この場合では、
・2人または3人のグループに1台の「toio」しかない場合、順番にやることになるため、どうしても見ている時間や順番を待っている時間がでてきてしまう
ということがありました。1人1台の「toio」を用意できれば完全に自分のペースで進められますが、もし人数分用意できない場合はどうしたらよいでしょうか。
ここでオススメなのが、Goロボ 1セットに入っている複数の命令カードを活用する方法です。次のように進めれば、短い時間を有意義に活用して参加者全員で満足してプログラミング体験を楽しめると思います。
複数の命令カードをつかった進行:例
・命令カードは「1人1人」に配り、各自でカードを並べるようにする
・並べ終えた子どもから順番にキューブに命令を読み込ませ、自分の考えた命令通りにエンタくんが動いてゴールできるかトライする
気づき③:答えは1つとは限らない!みんなの答えを共有しよう
そして3つ目は、ファシリテート面での気づきです。プログラミングの魅力は"答えが何通りもある"ことです。皆の考えた答えを共有し、発見を増やしましょう。
進行の前提:ワークショップ後半では、子どもたちにも身近な「信号をわたる」という題材で、命令カードを使ってエンタくんが信号をわたる動きをプログラミングします。
ここでは、「信号機に押しボタンがない場合」と「有る場合」の両方の課題にチャレンジし、最後に子どもたちに実際のプログラムと考え方を発表してもらいます。命令カードの並べかたにはお子さんごとに違いがでて、考え方や工夫に個性がでるとても興味深い瞬間です。
こどもたちの考え方の違い:グループ内でカードの並べ方に違いがあることに気づいた子どもたちは、お互いを参考に、いろいろなプログラミング試してみる姿がみられました。
・信号が青になって渡る前の安全確認の動作として、自主的に「みぎをむく」カードや「ひだりをむく」カードを使って入れてみる
・私はこうする!と言って安全確認の動作を「アクション」カード1枚に割り当ててみたりする
・シンプルに「アクション」カード1枚に複数の動きを定義してみる
と、カードの並べ方に性格もでてしまったりするのでしょうか?(笑)、いろいろなバリエーションがありました。
ワークショップを行う際は、「信号をわたる」動きのプログラミングでは、子どもたちそれぞれの命令カードの並べ方を観察し、考え方や創意工夫の違いについて講評(ツッコミ?)を入れてあげてください。もし時間的に余裕がある場合には、グループワークの際に、メンバー同士で個々のカードの並べ方の違いについて意見交換する時間を設けて、テーブル毎に意見を発表したり、実際にキューブの動きで違いをチェックしてみたりするのも面白いかもしれません。
以上、3つの『気づき』をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。「自分でもtoioワークショップをやってみようかな」と思っている方にとって少しでもお役に立ちましたら幸いです!
(おまけ)
実は、公式webサイト上で公開しているワークショップ資料の後半に、①歯磨き、②たこ焼き(ひっくりかえす)、③郵便配達、の3つ題材で「おまけの問題集」がついています。
今回ご紹介した「信号をわたる」以外の題材も使って、身近な生活のなかに隠れている順次、反復、分岐をみつけてプログラミングで表現することにチャレンジしていただければと思います。